梅毒。
その言葉を耳にするだけで「こわい病気」「性病」「過去の病気」といったイメージがあるのではないでしょうか。
そんな梅毒ですがここ最近、急激に感染者が増加しているのです。

本記事は梅毒について解説をし、予防対策まで紹介をします。「自分には関係ない」と思われている方もぜひご一読して欲しい内容です。

梅毒の正体をあばく!

梅毒の正体は「梅毒トレポネーマ」という細菌が性行為などによって粘膜に感染し、発症する感染症です。
本国では年間500人程度が発症する珍しい病気でした。しかし、2011年頃から徐々に増加がみられ、2018年をピークにして2020年までは減少傾向がみられました。
しかし、2021年は7,873人、2022年は1万2966人と再び急増をし、社会的な問題となっている現状です。

筆者が勤務する病院でも連日のように感染者がみられます。
梅毒は放っておくと死に至る感染症です。
原因は様々な理由があるといわれ、はっきりしていません。だからこそ、梅毒の正体を知り、普段から予防をする意識をもつとよいでしょう。

梅毒ってどうやって感染するの?

梅毒感染者と性行為を行うことにより、体液(精液、膣分泌液、血液、唾液など)が粘膜や皮膚に接触し伝播して感染します。
つまり、キスやオーラルセックスでも十分に感染する可能性があります。
感染力は強く、15〜30%の確率で感染すると言われています。
また妊婦さんが感染していると、胎盤を通して赤ちゃんが感染する「先天性梅毒」の原因になります。

梅毒の症状は1期〜4期まである!

症状がないこともありますが、治療が遅れると梅毒は進行していきます。
1期〜4期までありますが、3期・4期は日本ではほとんどみられません。

第1期の症状

感染初期にあたります。
感染した部位(性器・肛門・口)などに「しこり」「ただれ」が起き、数週間で症状が自然に消えます。

第2期の症状

第1期の症状が消えた後、1〜3ヶ月経つと全身に発疹やブツブツができます。リンパ節が腫れることもあります。治療をしなくても半年以内には消えます。

第3期の症状

症状が特に出ないまま数年経ちますが、身体の中では病気が進んでいきます。

第4期の症状

神経系や心臓に病変があらわれ、死に至る場合があります。

検査方法と治療

梅毒の検査は感染機会から4週間程度経っていれば可能です。方法は採血による血液検査で梅毒の抗体価を調べて判定をします。
診断された場合は抗生物質(ペニシリン系)の内服薬(のみ薬)や注射で治療します。

梅毒の予防対策

梅毒は早期発見と早期治療が非常に大切な病気です。ここまで読んでくれた方は何となく予防策も浮かんでくるとは思いますが、
対策として

①コンドームの使用 ②不特定多数と性行為はしない ③風俗店を利用しない 

など「粘膜接触を避けること」が挙げられます。
これで100%防げるわけではないということも、肝に命じておきましょう。

まとめ

今回は「梅毒」について解説をしました。歴史としては諸説ありますが、コロンブスがアメリカ大陸からスペインに持ち帰り、ヨーロッパで広がったという説があり、日本では江戸時代に不治の病として流行しました。
病気を知ることで普段の生活も変わってくるはずです。

疑いがある場合は早期に医療機関に受診をしてください。泌尿器科に受診し、頼れる専門医に相談をしましょう。

◆参考・引用
厚生労働省HP
NIID 国立感染症研究所HP
病気がみえるシリーズ | メディックメディア
公益社団法人日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp

◆執筆者
熊木 裕輔
臨床検査技師。超音波検査士。くまのこ検査技師塾 代表。
新しい臨床検査技師のカタチを日々、模索しながら、検査技師のサポート活動をしている。
https://kumanokoboy.com/

◆監修医師
倉内 崇至 医師 (¬日本泌尿器科学会 認定専門医)