お正月はイベントが盛り沢山!という方も多いのではないでしょうか。1年の始まり、幸先のいいスタートを切りたいものですよね。

楽しいお正月ですが、過ごし方について医療従事者の目線から気を付けたいポイントがいくつかあります。1年を健康的にスタートできるように、ぜひ心に留めておいてくださいね。

①食事の際は野菜から食べる

クリスマスのチキンやケーキ、職場や友人たちとの忘年会、年末年始の帰省、新年のおせちやごちそう…と、1年で最も食が豪華になる時期と言えそうな年末年始の時期。
どうしても糖分、塩分、脂質をとりすぎる傾向があり、肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧といった生活習慣病の原因になってしまいます。

食事を楽しみながらもおすすめしたいのが、野菜から食べ始めること。いわゆる「ベジファースト」です。
2型糖尿病患者さんを対象とした研究で「野菜を先に食べた群は、主食を先に食べた群よりも食後の血糖値の上昇が20~30%有意に抑制された」という結果が報告されています。
「食事の際はサラダから食べる」を心がけましょう。

参考:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic-summaries/m-05
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjda/53/12/53_12_1084/_pdf/-char/ja

②飲酒は適量にする

パーティと共にお酒飲む機会も増えるものですが、羽目を外し過ぎた結果の急性アルコール中毒にも十分注意したいところ。
意識レベルが低下して呼吸状態の悪化や嘔吐による窒息で命に関わることもあります。急性アルコール中毒で救急搬送される人が1番多いのは12月、という統計結果もあるようです。

また、普段からよくお酒を飲む人は肝臓に脂肪が蓄積する「アルコール性脂肪肝」にも改めて注意したいところです。進行して肝炎を起こす可能性があり、生活習慣病を合併する人も少なくありません。
「お酒は楽しく、ゆっくり、適量を」楽しむようにしましょう。

参考:
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/kyuu-adv/201312/chudoku/
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-002.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nnigss/59/0/59_0_294/_article/-char/ja/
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-033.html

③なるべく身体を動かす

外は寒い時期なので、ついつい室内に引きこもって過ごしがちになってしまいます。普段通りの生活はなかなか難しい方が多いのではないでしょうか。

高カロリーな食事をする機会が多いのに運動する機会が減ってしまうため、お腹周りに脂肪がたくさんついたり、高血糖、高血圧、高脂血症となる「メタボリックシンドローム」の状態になりやすい時期です。「メタボ検診」を受診して生活指導を受けた方は特に注意したいところです。

普段自転車に乗るところを徒歩で移動する、階段を使うようにする、など可能な範囲で身体を動かすように心がけましょう。

参考:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-03-001.html
https://www.jamt.or.jp/information/metabo-200804/index.html

④感染症対策をする

例年インフルエンザやノロウイルスが流行する時期で、最近は新型コロナウイルスの心配もあります。
体調を崩してしまうとせっかくのお正月も楽しめません。外出や帰省で人混みに行く機会も増えるため、普段よりも感染対策を徹底しましょう。体調が悪い場合は、万一何らかの感染症にかかっている可能性を考えて無理せず休むことも大切ですよ。
近年よく言われていることではありますが、ここで対策の基本を再確認です!

手洗いによる手指の衛生
帰宅時、食事の前、トイレの後の手洗いを徹底しましょう。手のひらだけでなく、指の間や手の甲、爪の先までしっかり洗いましょう。ハンドソープを付けてから15秒間が目安です。ハンドソープで10秒手洗いした後に流水で15秒すすぐと、付着しているウイルス量が元の約1/1,000~1/10,000になったとの報告があります。

咳エチケット
鼻から顎までを覆い、隙間なくマスクを着用しましょう。もしマスクがない場合はハンカチや袖で口や鼻を覆います。咳やくしゃみによる飛沫は2mもの距離を飛び、感染の原因となる可能性があるためです。

換気
感染症対策としての換気は、1時間に2回以上(30分に1回)が推奨されています。
寒い時期なので、室温とのバランスをとりながら行いましょう。

参考:
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/index.html
https://corona.go.jp/events/
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/kansen/fusegu/tearai.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
https://www.env.go.jp/earth/zeb/ventilation/index.html

⑤メンタルケアにも気を遣う

年末の仕事納めに向けた忙しさ、冬の寒さによる身体ストレスなどで、実は年末年始のシーズンは健康な人でも疲れやすく・気分が落ち込みやすくなることがわかっています。
原因の1つとして日照時間が減って脳内の神経伝達物質であるセロトニンの分泌が減少することが考えられており、「冬季うつ病」、特にお正月をきっかけに発症するうつ病は「正月うつ」「正月病」と呼ばれることもあります。

お正月明けから精神的にも元気に過ごせるように、ぜひメンタルの健康にも気を配りましょう。
色々な予定が入っているかもしれませんが、身体の休養も忘れないようにして下さいね。

参考:
https://www.pieronline.jp/content/article/0370-8241/71071/1508
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-001.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kokoronokenkou/26/2/26_31/_pdf/-char/ja

まとめ

お正月に気を付けたいことを5つに絞って医療従事者の視点からご紹介しました。
「連休だ!」と思っていてもあっという間に過ぎてしまうお正月休み。
楽しい時間を元気に過ごすためにも、これらのポイントを心の片隅に留めておいて頂けたら幸いです。

皆様の新年が幸せなものでありますよ、心よりお祈り申し上げます!

著:サユコ